脳機能

大脳基底核の役割ってなに?間接経路と直接経路の機能【知って得する脳機能】

 

 

こんにちは!現役で理学療法士をしているひよこです🐣

 

ひよこ🐣は実習生、新人のときに周りと比べてずば抜けてポンコツでした(笑)

 

 

そんなひよこ🐣が大脳基底核の役割を知っているはずもなく、

はじめて担当した被殻出血の患者様はひたすら歩行訓練をしていました😢

 

 

大脳基底核ってなに?

 

 

被殻とか、レンズ核のことでしょ?機能は知らないけど

 

 

など、ひよこ🐣と同じ悩みを持っている方、大脳基底核の知識に不安がある方はこの記事必見です!

 

 

この記事では以下の5点について深掘りしています。

・大脳基底核に属している組織
・大脳基底核の役割
・間接路・直接路の機能
・ハイパー直接路の機能
・被殻出血の予後

 

 

順を追って説明しますね!

 

 

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この記事は↑の本を参考にしています。

 

 

ココに注意

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大脳基底核ってなに?

 

大脳基底核は大脳の中央部(間脳)に位置しています。

 

 

大脳基底核は神経核の集まりです。

 

 

・被殻
・淡蒼球
・尾状核
・視床下核
・黒質(中脳)

 

これらをまとめて大脳基底核といいます。

 

 

・線条体→尾状核+被殻
・レンズ核→被殻+淡蒼球[/st-cmemo]

機能、場所から関連しているところをまとめて違う名前で呼ぶことは少なくないです。

被殻を栄養しているレンズ核線条体動脈は出血しやすく、脳出血の30%は被殻出血に当たります

そう考えると大脳基底核、被殻の機能は知っておいた方がいい気がしますよね😅

大脳基底核ってなにをしてるの?

ここからは大脳基底核の機能について書いていきます!

大脳基底核は抑制の働きがメインです。

抑制性の出力をコントロールすることで大脳皮質、脳幹の機能を調節しています。

今回はその中でも間接路、直接路の働きをメインに説明しますね!

大脳基底核ってなにを抑制しているの?

大脳基底核は補足運動野の抑制に関わっています。

なので、まず補足運動野の働きを説明しますね!

運動プログラムを作ることには補足運動野が関わっています。

補足運動野は記憶情報をもとに運動プログラム、運動手順の形成に働いています。

補足運動野と同じように運動プログラムには運動前野が関わっています。

運動前野は視覚情報をもとに運動プログラムを作っています。

ひよこ🐣がペットボトルに手を伸ばすとしましょう。

ポイント

・補足運動野→手をペットボトルに伸ばすことを計画

・運動前野→伸ばす途中でガラスの壁があることに気づき避けることを計画

このように、運動プログラムを作る補足運動野と運動前野には違いがあります。

詳しくはこちらの記事を読んで下さい!

間接経路と直接経路は運動プログラム、運動手順の抑制が主な役割になります。

なので、大脳基底核が何を抑制しているか先に説明させていただきました!

被殻出血の患者様が移乗の手順を全然学習してくれないよ~
リハビリ中、すぐ点滴が気になっちゃうみたいなんですよ~

など、被殻出血の患者様で起こってしまうのは記憶障害、運動学習の影響ではありません。

記憶をもとに運動プログラム、運動手順の制御が出来ないことが原因です。

どうやって抑制しているの?直接経路・間接経路ってなに?

ここまで大脳基底核がなにを抑制しているか説明しました!

ここからはどうやって運動プログラム、運動手順を抑制しているか説明しますね。

直接経路は運動のブレーキ(抑制)を弱めて、運動をさせてあげる(脱抑制)経路です。

 

この経路を使うためにはドーパミンが必要となります。

 

ドーパミンが不足しているパーキンソン病は直接経路が使えず、運動が開始できない状態です。

 

 

間接路は運動のブレーキ(抑制)を強めて、運動を止める(抑制を強める)経路です。

 

この経路の役割で、記憶情報から「今やるべきではない」ことが抑制されています。

 

パーキンソン病は間接経路が強すぎて運動が開始できない状態になっています。

 

パーキンソン病は基底核障害とされていますが基底核が強く働いていることが原因だと言えますね。

 

 

大脳基底核の役割は抑制がメインなので被殻出血の患者様が障害されてしまうのは間接路です。

 

間接路が障害されてしまうと、記憶情報をもとに運動を抑制できません。

 

「歩くって言われたけど点滴が気になるな~」
「車椅子のフットプレートから足を降ろすよう言われたけど早くトイレ行きたい」

 

 

 

など、被殻出血の患者様では間接路が障害されることで思った運動が抑制できない状態になり、

運動プログラム、運動手順にエラーが起きます。

 

 

ハイパー直接路ってなに?

 

続いてハイパー直接路の紹介をさせていただきます!

 

ハイパー直接路とは簡単に言うと、運動をするときにカテゴリーを選んで抑制する役割があります。

 

 

たとえば

・コーヒーを入れて飲む
・椅子に仰向けに寝ころぶ
・テレビをつける
・シャワーを浴びる

 

など、自宅に帰ってきたらできる動作はたくさんありますよね。

 

 

ですが、コーヒー☕を飲みながらシャワーを浴びる、コーヒー☕を飲みながら仰向けに寝転ぶことはしませんよね(笑)

 

私たちは「これをやる!」と決めた以外のカテゴリーはハイパー直接路の役割で抑制されます。

 

そのため、「コーヒー☕を飲もう!」と決めたら、シャワーを浴びる運動計画は抑制されるのです。

 

 

 

 

被殻出血のハイパー直接路が損傷された患者様では

 

 

移乗中なのに財布を探すの?
歩いているのに点滴が気になって仕方がないの?

 

といったことが起きてしまいます。

 

 

間接路の障害の予後は?

 

最後に被殻出血で障害の予後について考えてみましょう!

 

脳出血が起きやすい被殻は大脳基底核の中でも外側に位置しています。

 

出血が内側まで伸びると淡蒼球も損傷されてしまいます。

 

 

 

ポイント

間接路:大脳皮質→被殻後部→淡蒼球外節→視床下核→淡蒼球内節

ハイパー直接路は大脳皮質→視床下核→淡蒼球内節

 

大脳基底核の経路は上記の通りです。

 

 

 

間接路は淡蒼球外節・内節を通ります。ハイパー直接路は淡蒼球内節を通ります。

 

損傷が淡蒼球外節で留まれば間接路は損傷されてしまいますがハイパー直接路は保たれます。

 

淡蒼球内節に損傷が及ぶとハイパー直接路が損傷されてカテゴリーの抑制ができなくなります。

 

どこまで損傷が広がってしまうかが予後を決める因子の1つと言えるでしょう。

 

 

まとめ

 

まとめです!

 

大脳基底核は大脳の中央部(間脳)に位置しています。大脳基底核は神経核の集まりです。

 

・被殻 ・淡蒼球  ・尾状核  ・視床下核  ・黒質(中脳)

 

 

これらをまとめて大脳基底核といいます。

 

大脳基底核は抑制の働きがメインです。

 

その中でも間接路・直接路、ハイパー直接路の役割を説明しました。

 

ポイント

間接路:記憶情報から運動プログラム、運動手順を抑制

直接路:運動のブレーキ(抑制)を弱めて、運動をさせる(脱抑制)経路

ハイパー直接路:運動のカテゴリーを選んで抑制する

 

 

いかがだったでしょうか?

 

今回は大脳基底核の役割ってなに?間接経路と直接経路の機能【知って得する脳機能】についてまとめさせていただきました。

 

この記事が皆様の臨床、実習の一助になると幸いです。

 

読んでくれてありがとうございました!

 

 

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この記事は↑の本を参考にしています。

 

ココに注意

・新人さんには難しすぎる
・読むのに根気がいる

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・脳機能のいろはが書かれている
・理解できれば中堅セラピスト以上の知識が手に入る

 

 

 

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ココに注意

・月額料金がかかる
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  • この記事を書いた人

hiyoko@pt2

現役の理学療法士です ポンコツ理学療法士が1人前になるために勉強したことを発信します ◉分かりにくい脳血管疾患のあれこれ ◉転職・勉強会のすすめ 「教科書には書いていない嚙み砕いた知識」を発信します

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