こんにちは!現役で理学療法士をしているひよこ🐣です。
ひよこはリスク管理がとても苦手なので、急性期病棟に勤務していた時はビクビクしながら勤務していました💦
など、ひよこと同じ悩みを抱えている新人さん、実習生さん必見です!
・ラクナ梗塞
・心原性脳塞栓症
・アテローム血栓性脳梗塞
この記事では、上記の3つの脳梗塞についてリスク管理で気を付ける点をまとめていきます!
この記事はこの本を参考にして書かせていただきました。
ココに注意
・参考書の中では割高
・分厚いので読むのに根気がいる
ココがおすすめ
・書かれていることは脳卒中のリハビリをするうえで必須の知識ばかりで一家に一冊は必須
・解剖、生理、評価、装具など幅広い分野を学べる
リハノメはおすすめできるオンラインセミナーです。
ココに注意
・月額料金がかかる
・実技のスキルは身に付きにくい
ココがおすすめ
・コンテンツ数が多い、リハビリ界のアマプラ的存在
・何回でも繰り返し動画の見直しができる
脳梗塞ってなに?
脳梗塞とは、脳の動脈が何らかの原因で詰まって血液(栄養)が脳細胞に行きわたらず、脳細胞が壊死してしまう病気です。
・片方の手足に力が入らなくなる(片麻痺)
・手足が痺れる・手足の位置が分かりにくい(感覚障害)
・視野が狭くなる(半盲)
・左側の物に気づきにくくなる(半側空間無視)
脳梗塞を発症してしまうと、上記のように様々な症状が起きてしまいます。
ここに書いた症状もほんの一部です。
また、脳のどこに壊死が起きるかで症状は変わってきます。
今回は脳梗塞を3つに分けて、それぞれ急性期のリハビリテーションで気を付けることをまとめます!
ラクナ梗塞
脳の底を通る太い動脈から分かれた穿通枝動脈に起こる脳梗塞です。
穿通枝動脈は直径0.04mm~0.5mmとかなり細いです。
下の図の薄い黄色の丸で囲まれている血管が穿通枝動脈ですね。
ラクナ梗塞では脳の中央部分(視床、基底核、放線冠など)に小さい梗塞が生じやすいです。
ラクナ梗塞では意識障害(ぼんやりする)、失語(言葉がでない・わからなくなる)、失行(身体・物を上手く使えない)などの高次脳機能障害は一般的には生じません。
脳梗塞が小さいので障害が比較的軽度であることも多いです。
ラクナ梗塞のリスク管理はなにをすればいいの?
と、思う方もいらっしゃるでしょう。
ラクナ梗塞で気を付けるべきはBAD(Branch Ahteromatous Disease)です。
BADとは穿通枝動脈の入り口に梗塞が起きている状態です。
BADだと脳梗塞を発症した数日後、症状の増悪、梗塞巣の拡大が起きます。
入院したときは箸でご飯食べれたのに、今日は手が動かないよ~
といったことがBADでは起きてしまいます。
残念ながらBADの症状増悪はリハビリでは止められません。
Dr、看護師へ適切な報告、患者様へ適切な説明がリハビリでは必要になると考えられます。
心原性脳塞栓症
続いて紹介するのは心原性脳塞栓症です!
心原性脳塞栓症とは心臓でできた血栓が首・脳の血管を詰まらせる脳梗塞です。
細い血管が詰まるラクナ梗塞とは違い、内頸動脈や中大脳動脈など太い血管に梗塞が起きやすいです。
太い血管が閉塞するので広い範囲に脳梗塞が起きて、重度の症状が出現しやすいです。
心原性脳塞栓症のリスク管理はなにをすればいいの?
注意ポイント
・運動負荷
・出血性梗塞
リスク管理として気を付けることは上記の2点です!
1つ目は運動負荷です。
人工弁 心房細動 洞不全症候群 心筋梗塞(4週以内) 左室血栓 拡張型心筋症
心原性脳塞栓症が起きる原因となる心疾患は上記です。様々な原因が挙げられますね。
その中でも心房細動が原因の脳塞栓症が一番多いと言われています。
なので心房細動などの不整脈は危ない気がしますよね?
不整脈が出現してしまうほどの運動負荷をかけることは、また脳梗塞が起きてしまうリスクだと考えられるでしょう。
心電図、モニターを見ながらリハビリを行う病院も少なくありません。
2つ目は出血性梗塞です。
はじめて、この言葉を聞いたひよこ🐣はピンと来なかった記憶があります(笑)
ポイント
心臓でできた血栓が動脈に詰まる
→詰まった血栓が自然に溶解する
→血流が再開する
→脆弱になった血管が血流に耐え切れず出血する
このように脳梗塞→脳出血の順番で起きるのが出血性梗塞です。
脳梗塞になる前に血流が再開→劇的に症状が改善!
脳梗塞になってしまってから血流が再開→出血性梗塞😢
といったように出血性梗塞が起きるのは、血流再開のタイミングの問題もありますね。
出血性梗塞による神経症状の増悪の確認、出血性梗塞後の血圧管理(再出血予防のため)
リスク管理としては上記の2つが必要になると考えられます。
リハビリをするとき、昨日より神経症状が増悪していたら焦らず、Dr、看護師さんに報告をしましょう!
アテローム血栓性脳梗塞
最後に紹介するのはアテローム血栓性脳梗塞です!
アテロームとはコレステロール、様々な細胞が血管内に溜まってできる病変です。
アテロームが増殖し、隆起した病変をプラークといいます。
注意ポイント
1.アテロームが大きくなって血管を詰まらせる
2.血流の影響でアテロームが遊離して、血栓となり末梢の血管を詰まらせる
3.血圧が下がったとき、アテロームで血流が乏しい箇所に血液が行かなくなる
アテローム血栓性脳梗塞ではこれらの機序によって脳梗塞が起こります。
また、アテローム血栓性脳梗塞になる方は脳梗塞になる前から、狭窄されている動脈の血流が乏しいです。
アテロームにより血流が乏しい場所には、他の血管から血流を補うための側副血行路が発達していることが多いです。
といった場合は側副血行路が発達していることが一因かもしれません。
アテローム血栓性脳梗塞のリスク管理はなにをすればいいの?
ここからはアテローム血栓性脳梗塞のリスク管理の説明です!
アテロームがあると血管が狭くなっているので脳梗塞が起きやすい状態となっています。
リハビリの中で再び脳梗塞が起きないように気をつけなければいけません。
注意ポイント
1.アテロームが大きくなって血管を詰まらせる
2.血流の影響でアテロームが遊離して、血栓となり末梢の血管を詰まらせる
3.血圧が下がったとき、アテロームで血流が乏しい箇所に血液が行かなくなる
アテローム血栓性脳梗塞はこれらの原因で起きてしまうと説明しました。
1のアテロームの進行はリハビリではどうしようもありません(笑)
2は血圧の上昇でアテロームが血栓として遊離します。
そのため、血圧上昇は脳梗塞再発のリスクの1つと言えるでしょう。
3は血圧低下によって狭窄されている場所に脳梗塞が起きます。
そのまま、血圧の低下が脳梗塞のリスクとなります。
以上のことから、姿勢の変化、運動負荷による血圧の上下動がアテローム血栓性脳梗塞の再発のリスクと言えます!
まとめ
まとめです!
ラクナ梗塞
BADだと脳梗塞を発症した数日後、症状の増悪、梗塞巣の拡大が起きる
心原性脳塞栓症
リスク管理として気を付けることは2点あります。
運動負荷:心房細動が再梗塞のリスクとなるので不整脈の出現しない負荷設定
出血性梗塞:神経症状増悪してしまう。出血後は血圧上昇による再出血に注意
アテローム血栓性脳梗塞
リスク管理として気を付けることは2点あります。
血圧上昇→アテロームが遊離して末梢の血管に脳梗塞を起こす
血圧低下→アテロームで血管が狭窄されている場所に脳梗塞が起きる
いかがだったでしょうか?
今回は【急性期では必須】3種類の脳梗塞とリスク管理についてまとめさせていただきました。
この記事が皆様の臨床、実習の一助になると幸いです。
読んでくれてありがとうございました!
ひよこ🐣おすすめの書籍はこれです!
ココに注意
・参考書の中では割高
・分厚いので読むのに根気がいる
ココがおすすめ
・書かれていることは脳卒中のリハビリをするうえで必須の知識ばかりで一家に一冊は必須
・解剖、生理、評価、装具など幅広い分野を学べる
リハノメはおすすめできるオンラインセミナーです。
ココに注意
・月額料金がかかる
・実技のスキルは身に付きにくい
ココがおすすめ
・コンテンツ数が多い、リハビリ界のアマプラ的存在
・何回でも繰り返し動画の見直しができる