理学療法士の疑問

【現役理学療法士が解説】統合と解釈ってなに?【例文あり】

 

こんにちは!現役で理学療法士をしているひよこです🐣  

 

統合と解釈って難しいですよね🤔  

 

学生ひよこ🐣は、統合と解釈が課題にまとめられず、ずっとパソコンと睨めっこしていた記憶があります😅    

 

 

統合と解釈ってなに?

 

どうやってまとめればいいかわかんないよー

 

って方は、ぜひ記事を参考にしてください!    

 

 

情報を上手く整理できれば統合と解釈がしやすくなるとひよこ🐣は考えています👍  

 

今回は脳卒中の患者さまで例文も作ってみるので参考にしてみて下さい🙌    

 

 

この記事では以下の3点について記載しています。  

 

・統合と解釈ってなに?

・どんな情報をまとめればいいの?

・統合と解釈の例文

 

 

1つずつ説明しますね!

 

 

統合と解釈をする前の問診もすごい大事です!  

 

リハビリ中に目標が分からなくなって迷子にならないよう、以下の記事も参考にしてください🙌  

 

 

 

     

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統合と解釈ってなに?

 

まず、統合と解釈のおさらいからしましょう!  

 

統合

二つ以上のものを一つにまとめおさめること。統一。

引用:コトバンク 統合    

解釈

言葉や文章の意味・内容を解きほぐして明らかにすること。また、その説明。

引用:コトバンク 解釈

 

言葉の意味はこんな感じみたいですね!  

 

 

理学療法の統合と解釈も同じ意味だとひよこは思っています  

 

検査、動作分析など様々な要素を噛み砕き、まとめて、問題点に落とし込むことが統合と解釈だと思っています 

 

 

教科書に載っている検査が出来るだけでは統合と解釈は出来ません  

 

どうしても自分の考えも交えないといけないのが、難しいところだと思います😅    

 

 

考察ってなんなの? 

 

この記事のメインではありませんが、考察についても触れようかと思います!    

 

考察

よく道理を考えて物事を明らかにすること。

引用:コトバンク 考察

 

 

考察の言葉の意味としては⬆️のようです    

 

統合と解釈 ➡️ 治療 ➡️ 考察

 

理学療法としてはこの順番で考えるように学ぶことが多いでしょう    

 

 

・統合と解釈:評価結果をまとめて問題点を挙げる

・治療:問題点を治療する

・考察:治療からどんな事が考えられるか

 

統合と解釈~考察までは1つの流れになっているので、順番に考えるのがわかりやすいですね    

 

 

・治療から統合と解釈が正しかったのか?

・思うような結果が出なかったなら何が原因か?

・弱化、過剰努力などの背景は何か?

 

こんな感じで原因・背景の深掘りが考察になります  

 

これが理学療法の面白くて、大変なところですね😅    

 

 

 

 

 

統合と解釈をまとめるためには?

 

ここからは統合と解釈をまとめるコツを書いていきますね!  

 

・まず何を目標にするか

・目標に合った評価

・評価結果をポジティブ ・ネガティブなものに分けてまとめる

・ICFに当てはめて整理

・まとめた情報からどんな予測ができる?

 

ひよこ🐣が統合と解釈をするための要素を細かくすると、⬆️の6つを意識しています    

 

 

ここからは6つを1つずつ説明しますね!

 

最後にひよこ🐣の統合と解釈の例文も載せるので、参考にしてみて下さい😁    

 

 

まずは何を目標にするか

 

1つ目は、まずは何を目標にするかです!  

 

目標を設定しないと、何に対して統合と解釈をするのかわからなくなってしまいます😅 

 

評価をしていると、色々な動作が気になってしまうのですが、1つに絞ってしまった方がまとめやすいでしょう    

 

 

・50代女性のA様、X年Y月Z日に左ラクナ梗塞を発症

・独居、入院前のADLは全て自立

・ADLの自立、先月生まれた孫の抱っこができるようになりたい

・ベッド周囲の動作は自立しているが、起立・立位保持は努力的

・歩行獲得、立位以上でのADL獲得のために、まずは起立動作の効率向上を目的にした

 

(架空の症例ですが、この方で例文も作ってみます👍)    

 

ざっくりこんな感じでまとめると分かりやすいかもですね!    

 

 

目標に合った評価

 

2つ目は、目標に合った評価です!  

 

統合と解釈をまとめるには、評価結果を組み合わせて問題的を挙げる必要があります🙌  

 

様々な角度から問題を知るための評価をしたいですね    

 

 

ですが、闇雲に評価をすればいい訳ではありません😅  

 

できれば目標の動作に沿った評価をしたいですね    

 

 

・Brunnstrom recovery stages(麻痺の回復過程の評価)

・Fugl Meyer Assessment(運動、感覚、バランスの把握)

・Berg Balance Scale(立位でのバランス)

・動作分析

・触診  

前述したAさまでは、これらの評価を起立の動作効率向上のために行います!

 

 

評価結果をポジティブ・ネガティブなものに分けてまとめる

 

3つ目は、評価結果をポジティブ・ネガティブなものに分けてまとめるです!  

 

ひよこ🐣はそのまとめ方が、考えを整理しやすいんですよね🙌  

 

ポジティブとネガティブのそれぞれを合わせれば、その方らしさが見えやすいと思います!    

 

 

Negative

・起立、立位は見守りで可能も、BBSは29点と低値で固定的な姿勢制御が散見

・起立動作は麻痺側下肢を引いて、非麻痺側の参加が乏しい。

・起立は腰椎伸展・骨盤麻痺側へ回旋から動作開始。座位にて腰椎屈曲への誘導は困難。

・立位で麻痺側近位ハムストリング、臀筋の収縮は弱々しい  

Positive

・言語的なコミュニケーションは良好

・入院から2週間の経過で、下肢のBrunnstrom recovery stagesはⅢ→Ⅳへ向上

・感覚のエラーはなし

・訓練後は麻痺側下肢の筋出力は上昇した

 

このように、ポジティブ・ネガティブをまとめていきます!

 

 

ICFに当てはめて整理

 

4つ目は、ICFに当てはめて整理です!  

 

 

ICFとは?  

ICF の目的を一言でいえば、「“生きることの全体像”を示す“共通言語”」で ある。

生きることの全体像を示す「生活機能モデル」を共通の考え方として、さ まざまな専門分野や異なった立場の人々の間の共通理解に役立つことを目指し ている。  

引用:https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002ksqi-att/2r9852000002kswh.pdf

 

 

言葉に起こすと、なんだか難しいですね😅    

 

ICF(国際生活機能分類)とは?その目的と機能について事例を交えて解説-三幸福祉カレッジ  

 

画像引用:https://www.sanko-fukushi.com/news/icftoha-column/    

 

 

養成校でICFを学ぶ方も多いと思います!    

 

ICFに当てはめると、身体機能と退院後の生活状況を組み合わせて考えやすいです😊  

 

頭の中がごちゃごちゃになりそうなときは、ICFから考えるのがおすすめです👍    

 

 

健康状態

本発症:右ラクナ梗塞  既往:高血圧症  

心身機能・身体構造

左片麻痺、非麻痺側の過剰努力、筋力低下、腰痛  

活動

歩行自立困難、トイレ動作は見守り、座位バランス低下により日中は車椅子上で過ごすことが多い  

参加

IADLの自立は困難、通勤ができない、デスクワークは可能、趣味はお菓子作り  

環境因子

独居、通勤では地下鉄の利用が必要となる  

個人因子

言語でのコミュニケーションは良好、リハビリには協力的、ネガティブな考えになりやすい

 

 

ざっくりこんな感じです🙌  

 

身体機能・生活状況と問題点を整理しやすいですよね!    

 

 

まとめた情報からどんな予測ができる?

 

5つ目は、まとめた情報からどんな予測ができる?です!  

 

ここまでで得た、まとめた情報からどんなことを考えられるか、まとめる必要があります    

 

 

これは慣れなきゃ大変なんですよねー

 

 

麻痺がある、立位が不安定などは、考えたことではなく評価からわかっていることです  

 

なんで、どうしてを突き詰めるのが、このフェーズになります!    

 

 

・下肢の麻痺は入院時より経過で改善傾向も、起立動作は非麻痺側優位

・体幹の固定的な使用が見られる

・立位も非麻痺側過剰努力での使用、立位バランスは低下しており、現状での歩行は介助が必須

・腰椎伸展での固定は両腹斜筋の筋緊張低下、入院前からの腰痛により、行われている戦略と予想される

・①訓練後は麻痺側下肢の筋出力は向上すること、②麻痺は改善傾向であることから、動作の中で麻痺側の活動向上は目指せると考える

・非麻痺側・体幹の代償的な戦略改善する事で、麻痺側下肢の抗重力活動を促すことができ、動作効率向上を目指せると考える

 

 

分かりにくかった方も多いと思うので要約しますね☺️  

 

代償的な戦略で下部体幹・非麻痺側下肢を使用することで、麻痺側が頑張る機会が失われている  

 

 

ざっくり言うと、そんな統合と解釈をしてみました😅  

 

今後は治療を行い、統合と解釈が正しかったかを考察する流れですね👍    

 

 

ひよこ🐣が例文書いてみるよ

 

ここから実際に例文を書いてみます!  

 

と言っても、大まかな例文はここまでで書いたので、まとめが主ですが😅    

 

症例は50代女性のA様、X年Y月Z日に左ラクナ梗塞を発症。

入院前はアパートに独居、ADLは全て自立しており、地下鉄で通勤し事務をしていた。

NeedはADLの自立、先月生まれた孫の抱っこができるようになりたい

現在はベッド周囲の動作は自立しているが、起立・立位保持は努力的。

歩行獲得、立位以上でのADL獲得のために、まずは起立動作の効率向上を目的にした  

起立は体幹の固定的な姿勢制御・非麻痺側下肢の過剰努力が確認できるが、麻痺側下肢の抗重力活動を促した後は麻痺側近位ハムストリング・臀筋の強化が可能であった。

非麻痺側・体幹の代償的な戦略を改善する事で、麻痺側下肢の抗重力活動を促すことができ、左右非対称性の改善・動作効率向上が目指せると考える。

 

 

これまでの情報をまとめると、こんな感じです!  

 

・非麻痺側のどの筋肉が過剰努力であったか

・麻痺側下肢はどの筋の弱化が見られるか

・どの筋肉が筋緊張の異常があったか

 

詳しく書くなら、この情報を追記すればいいと思います👍    

 

 

まとめ

 

まとめです!    

 

 

統合と解釈とは?  

 

検査、動作分析など様々な要素を噛み砕き、まとめて、問題点に落とし込むことが統合と解釈だと思っています  

 

自分の考えも交えないといけないのが、難しいところだと思います😅    

 

統合と解釈をまとめるには、以下の6つがコツだと思います👍  

 

 

・まず何を目標にするか

・目標に合った評価

・評価結果をポジティブ ・ネガティブなものに分けてまとめる

・ICFに当てはめて整理

・まとめた情報からどんな予測ができる?

 

 

例文も前述しているので、参考にしてみて下さい🙌    

 

 

いかがだったでしょうか?

 

今回は【現役理学療法士が解説】統合と解釈ってなに?【例文あり】についてまとめさせていただきました。

 

 

この記事が皆様の学習・実習のためになると幸いです。  

 

読んでくれてありがとうございました!  

 

   

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ココに注意

・電話の時間が悪い ・アドバイザーからの返信が遅い

 

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hiyoko@pt2

現役の理学療法士です ポンコツ理学療法士が1人前になるために勉強したことを発信します ◉分かりにくい脳血管疾患のあれこれ ◉転職・勉強会のすすめ 「教科書には書いていない嚙み砕いた知識」を発信します

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