理学療法士の疑問

リハビリは150日で終わり?知らないと困るルールの真相【理学療法士にできることは?】

 

こんにちは!現役で理学療法士をしているひよこです🐣

 

リハビリに関わっていると150日ルールなんて言葉を聞いたことがあるかもしれません

 

 

150日ルールって何?

 

理学療法士にできることはある?

 

 

って気になる方は、ぜひ記事を参考にしてください!

 

 

現場で働くPTとしてひよこ🐣の意見もまとめてみます👍

 

 

この記事では以下の3点について記載しています。

・150日ルールって何?

・150日ルールの注意点

・理学療法士にできること

 

 

1つずつ説明しますね!

 

 

リハビリの短期目標についてまとめた記事もあります🙌

 

今回の記事にもつながるんですが、入院から退院まで長期化する方だと目標を立てて順序よくリハビリをやっていく必要があります

 

いまいち目標を立てるのが苦手な方は参考にしていただけると嬉しいです😋

 

 

 

150日ルールってなに?

 

リハビリを続ける上でキーワードとなる150日ルールについておさらいしてみましょう🙌

 

先に伝えると150日は2つの場合で大切となります

 

 

・リハビリが出来る150日間

・回復期病棟に入院できる150日間

 

 

これらが150日ルールに関わってくるはずです🙄

 

 

リハビリが出来る150日間

 

病気・怪我の種類でリハビリが出来る日数は決められています

 

 

・脳血管疾患:180日

・運動器疾患:150日

・廃用症候群:120日

・呼吸器疾患:90日

 

 

⏫のようになっています

 

 

病気・怪我次第でリハビリができる日数が変わるんですね

 

 

なので、骨折や変性疾患(変形性膝関節症、脊柱管狭窄相など)、交通事故の怪我などの運動器疾患に分類されるとリハビリができるのが150日と決められているんですね

 

脳卒中や肺炎などだと期間が変わるので注意が必要です🤔

 

150日を過ぎたときにリハビリはどんな対応になるかは後述していきますね😙

 

 

回復期病棟にいれる150日間

 

2つ目は回復期病棟に入院できる期間になります

 

 

回復期リハビリテーション病棟では、医師や看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの専門職がチームを組み、患者一人ひとりに合わせたリハビリテーション計画を作成します。

リハビリテーション訓練だけでなく、食事や着替え、歯磨きなどの日常的な動作も含めた生活そのものをリハビリととらえ、サポートします。

 

 

回復期病棟は⏫のようなところになります

 

主に急性期の治療が終わった方で、自宅退院を目指すためにリハビリが必要だと回復期病棟に入棟することが多いです

 

 

 

 

⏫の図のように、回復期病棟に入院できる期間は疾患によって変わることになっています

引用:回復期リハビリテーションを要する状態の見直し

 

 

脳卒中は150日(高次脳機能障害が重症の場合は180日)、骨折だと90日、神経損傷だと60日って決まっています

 

 

150日は脳卒中を発症した患者さまの回復期の期間でした😙

 

 

入院中にリハビリをがっちり頑張りたい方にとって、回復期病棟に入院できる期間は重要な要素なので確認しておいて損はないかもです😆

 

 

150日が過ぎたらどうなるの?

 

150日のルールを超えてしまったらどんな対応になるんでしょうか?

 

 

思ったよりリハビリに時間がかかりそう

 

 

外来でリハビリを長期的に頑張りたいな💪

 

 

なんて方は確認しておいてもいいと思います🙌

 

 

リハビリはできる?

 

結論から言うと、疾患別リハビリの150日の期限が過ぎてもリハビリは継続できます

(150日は運動器疾患の期限でしたね🙄)

 

ですが、期限を過ぎると縛りがいくつか追加されます

 

 

・「治療を継続することにより状態の改善が期待できると医学的に判断される場合」のみリハビリが続けられる

・リハビリができる量はMAX月13単位になる

 

 

 

リハビリは医療保険の中で行われることがほとんどです

保険を適用させるためには国に定められた基準に従ってリハビリをすることが必要です

基準はいろいろありますが、診療の上でベースになっているのが「1単位20分」というものです

つまり、20分のリハビリをすれば、決められたお金を請求することができます

 

 

ちなみに単位とは⏫のような概念になっています

 

骨折や変性疾患(変形性膝関節症、脊柱管狭窄相など)、交通事故の怪我などの運動器疾患だと150日が過ぎるまでは1日6単位までリハビリができます

 

 

1単位20分なので、6単位は2時間ですね!

 

 

150日以内⏩30×6単位=180単位

150日以降⏩月13単位

 

 

疾患別リハビリの期限を過ぎると急に1ヶ月でできるリハビリの量が1/10以下になります😂

 

しかも、リハビリが継続できるかは医師が「改善が見込める場合」と判断したときになります

 

なので、リハビリスタッフと患者さまが「リハビリを続けたい」と思っても、医師の判断が必要になります

 

場合によっては13単位になるとリハビリを終了にするクリニックもあるみたいですね🙄

 

 

回復期病棟は?

 

回復期病棟は脳血管疾患だと入棟期限は150日とされています

(重度の高次脳機能障害があるなら180日です😙)

 

入棟期限は延長することが出来ません

 

疾患別リハビリは期限が過ぎても月13単位という救済がありますが、回復期病棟については延長の救済はないみたいです

 

 

・回復期病棟入院料を算定できなくなる

・自宅転帰率が下がる

 

 

回復期病棟の期限を超えてしまったら⏫のようなデメリットがあります

 

ほとんどが病院側の収益・実績に関わるものですね

 

入院料に関しては回復期病棟の施設基準にもよりますが、1/3以下になってしまう場合もあるので収益的には大打撃です😅

 

 

普段、実績を管理している身としてはどちらも頭を抱えたくなるデメリットですね😭

 

 

理学療法士ができることは?

 

 

毎日の介入を大事にする

 

 

理学療法士ができることは結局⏫になると思います

 

疾患別リハビリ、回復期病棟など明確に期限が決まっているものがあります

 

リハビリができなくなるわけではなくても期限を過ぎてしまうと患者さま、病院・施設にデメリットが生じてしまいます

 

なので、期限はある程度意識しながら介入するに越したことはないと思います🤔

 

 

あれ、この方の目標を達成するなら150日じゃ足りなくない?

 

 

予後予測をしていると、重症な方だとこのように感じることがたまにあります

 

 

150日は5ヶ月なので、結構長く感じますが時間に追われることもあります

 

 

疾患別リハビリ・回復期病棟の期限までにリハビリの目処を付ければいいかというとそうでもないと思います

 

患者さま的にも、実績の面でも入院期間が短くなるに越したことはありませんからね😙

 

病院でれば早くベッドを回転させた方が収益的にはプラスになるはずです💰

 

 

結局、数ヶ月単位の長いリハビリに中弛みすることなく、毎回の介入で結果が出せるように頑張る

 

これが理学療法士にできることだと思います💪

 

 

 

 

  • この記事を書いた人

hiyoko@pt2

現役の理学療法士です ポンコツ理学療法士が1人前になるために勉強したことを発信します ◉分かりにくい脳血管疾患のあれこれ ◉転職・勉強会のすすめ 「教科書には書いていない嚙み砕いた知識」を発信します

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