こんにちは!現役理学療法士のひよこです🐣
という方は悩みの解決、知識のおさらいに、最後まで記事を読んでみてください!
この記事では以下の4点について深掘りします。
・側頭葉の場所
・側頭葉の機能
・側頭葉の形態
・認知側頭葉の視覚機能
この記事は↑の本を参考にしています。
ココに注意
・新人さんには難しすぎる
・読むのに根気がいる
ココがおすすめ
・脳機能のいろはが書かれている
・理解できれば中堅セラピスト以上の知識が手に入る
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ココに注意
・月額料金がかかる
・実技のスキルは身に付きにくい
ココがおすすめ
・コンテンツ数が多い、リハビリ界のアマプラ的存在
・何回でも繰り返し動画の見直しができる
側頭葉ってどこにあるの?
側頭葉は名前の通り、大脳の側面に位置しています。
髪型だとツーブロックの部分にあたります。
側頭葉と頭頂葉:外側溝(シルビウス溝)
側頭葉と後頭葉:頭頂後頭溝
側頭葉の境界としては上記のように言われています。
ですが、側頭葉と後頭葉の間には明確な溝がなく「ともに情報処理に関わっているのでは?」と考えられています。
側頭葉の機能
ここからは側頭葉の機能について解説します!
聴覚
側頭葉には一次聴覚野があり、聴覚情報に関わります。
聴覚の受容器は蝸牛になります。鼓膜の奥にある、かたつむり🐌の殻みたいな組織です。
蝸牛→下オリーブ核(延髄)→下丘(中脳)→内側膝状体(視床)→一次聴覚野
この順番で聴覚情報が送られます。
神経経路は途中で交差するので、右耳で聞いたことは左脳で処理されます。
一次聴覚野は音の高低を検知します。高音・低音それぞれに反応するニューロンがあります。
犬が飼い主以外の人に「お手」と言われて反応しないのは一次聴覚野で音の高低や長さの違いが判別できているからと考えられます。
一次聴覚野で処理した情報はそのまま側頭葉の前方、頭頂葉に送られます。
ポイント
側頭葉の前方→「何の」音かを判別
頭頂葉→「どこで」音が鳴っているか判別
このように側頭葉、頭頂葉はそれぞれ違った聴覚情報の処理をします。
たとえば
「サイレンが聞こえる」とすると、
ポイント
側頭葉→これは救急車のサイレンだな
頭頂葉→だんだん近づいてきていたけど遠ざかったな
といったように情報処理をします。
側頭葉、頭頂葉で処理した情報は前頭葉で処理されます。情報の統合や判断が前頭葉の役割です。
↑のように聴覚情報から状況判断を行うのが前頭葉の働きです!
形態認知
側頭葉は後頭葉と隣接しており、視覚の機能にも関わります。
側頭葉は色と形の組み合わせから「その物は何か?」を判断します。
緑とオレンジ色、細長い形の組み合わせから上の図で書かれているものが「にんじん🥕」であることがわかります。
流石に下の線だけでは何が書かれているかわからないですね😅
そんな時には側頭葉は働きません。
また、側頭葉には様々な形に反応するニューロンが存在しています。
というイメージで、形ごとに反応するニューロンが異なります。
円柱型+取っ手の形から変則的ですがどちらもマグカップだと分かりますよね(笑)
もし、形の組み合わせではなく、写真のように物体を認識していたら、応用的に物の認識が出来ないのでどちらもマグカップとはわからないでしょう。
ハロウィンでカボチャをくり抜いて穴を開けたものが顔に見えるのも側頭葉の役割ですね!
側頭葉の視覚機能
側頭葉は細かい視覚の情報処理に関わります。
メモ
・後頭葉腹外側領域→傾きの検知
・紡錘状回顔領域→顔の認識
・有線領外身体領域→身体の部位に反応
・上側頭溝領域→動きから意図を読み取る
・海馬傍回場所領域→レイアウトに反応
今回はこの5つについて触れていきます。
一つ一つ説明しますね!
後頭葉腹外側領域(LOC)
最初は後頭葉腹外側領域の説明です!
赤いマーカーを引いている場所です。
後頭葉から側頭葉へつながる部分になります。
ここを損傷してしまうと傾きの検知が困難になってしまいます。
傾きの検知、線の方位は、「形が何であるか」を理解するうえでベースとなる情報です。
LOCを損傷しても服を着るなど、形に身体を合わせる課題にはエラーが出ないようです。
行為は頭頂葉が役割を持っているためだと考えられます。
紡錘状回顔領域
次は紡錘状回顔領域についての説明です!
赤いマーカーの場所です。
右の紡錘状回顔領域は名前の通り、「顔」に反応する領域です。
ここが損傷してしまうと相貌失認が生じてしまいます。
紡錘状回顔領域は経験依存的に変化するといわれています。
車を修理する人が車を顔で見分けられる、飼育員さんが鳥を顔で見分けられる、というのは紡錘状回顔領域が可塑的変化をするからでしょう。
紡錘状回顔領域は年齢とともに体積が大きくなります。
多くの人と関わることが体積と関わる要因なのかもしれませんね!
有線領外身体領域(EBA)
続いて有線領外身体領域(EBA)の説明です。
赤いマーカーの場所です。
紡錘状回顔領域は顔に反応しましたが、有線領外身体領域は身体の部位に反応します。
「肩」「肘」「手」といった身体の部位に反応しやすいです。
上側頭溝領域(STS)
次が上側頭溝領域(STS)です!ちょっと情報が多くなってきて大変ですね😅
赤いマーカーの場所です。
上側頭溝は上側頭回と中・下側頭回を区別する溝です。
上側頭溝領域は人の動きから意図を読み取る役割があります。
口の動きから読唇ができたり、道具を使ってその人が何をしようとしているかわかるのは上側頭溝領域の働きのおかげです。
まだ喋れない赤ちゃんが目線や指差しで何に興味を示しているか親がわかるのも上側頭溝領域の働きです。
このように非言語コミュニケーションに関して上側頭溝領域は重要な役割を果たしています。
上側頭溝領域は経験依存性ではないので、幼い子供でも大人と同じように動きから意図を読み取ることができます。
海馬傍回場所領域(PPA)
最後は海馬傍回場所領域です!
赤いマーカーの場所です。
海馬傍回場所領域は物や顔には反応しません。
部屋や建物、家具などのレイアウトに反応します。
海馬傍回場所領域の損傷で地誌的見当識障害や街並み失認が生じます。
損傷した方は家のすぐ近所でも道がわからなくなって迷ってしまったようです。
遠くに離された犬が数日後に家へ戻ってこれるのは海馬傍回場所領域の働きのおかげです。
海馬傍回場所領域は経験依存です。いろいろな場所へ行くことで空間地図がアップデートされていくと考えられます。
まとめ
まとめです!
側頭葉は名前の通り、大脳の側面に位置しています。
髪型だとツーブロックの部分にあたります。
側頭葉には一次聴覚野が存在しており、音の高低を知覚しています。
聴覚情報は側頭葉の前方、頭頂葉に送られます。
ポイント
側頭葉の前方→「何の」音かを判別
頭頂葉→「どこで」音が鳴っているか判別
側頭葉は形態認知に関わっています。
色と形の組み合わせから「その物は何か?」を判断しています。
側頭葉は細かい視覚の情報処理にも関わっています。
後頭葉腹外側領域→傾きの検知
紡錘状回顔領域→顔の認識
有線領外身体領域→身体の部位に反応
上側頭溝領域→動きから意図を読み取る
海馬傍回場所領域→レイアウトに反応
部位によって役割の違いがありますね!
いかがだったでしょうか?
今回は【側頭葉って何してるの?】側頭葉の機能と構造【知って得する脳機能】について記事を書かせて頂きました。
この記事が皆様の臨床、実習の一助になると幸いです。
読んでくれてありがとうございました!
この記事は↑の本を参考にしています。
ココに注意
・新人さんには難しすぎる
・読むのに根気がいる
ココがおすすめ
・脳機能のいろはが書かれている
・理解できれば中堅セラピスト以上の知識が手に入る
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ココに注意
・月額料金がかかる
・実技のスキルは身に付きにくい
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・コンテンツ数が多い、リハビリ界のアマプラ的存在
・何回でも繰り返し動画の見直しができる