脳機能

運動麻痺ってなに?皮質脊髄路ってどこを通るの?【新人療法士必見】

 

 

こんにちは!現役で理学療法士をしているひよこです🐣

 

 

ひよこ🐣も新人の時は

 

脳卒中ってなに?よくわかんない(笑)

 

 

って感じだったのでもちろん運動麻痺もあまり理解していませんでした😅

 

皮質脊髄路ってどこ?

 

運動麻痺の治療ってどうしたらいいの?

 

 

など、ひよこと同じ悩みを抱えている療法士さん必見です!

 

この記事では以下の4点について深掘りしています。

・運動麻痺になると起こること
・運動麻痺の治療は何を選択するべきか
・皮質脊髄路の役割
・皮質脊髄路の経路と損傷したときの重症度

 

 

 

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この記事はこの本を参考にして書かせていただきました。

 

 

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運動麻痺ってなに?

 

運動麻痺とは脳や脊髄、末梢神経が障害されることで随意的に筋肉を動かしにくくなることです。

 

損傷する場所によって症状が起きる部位が大きく異なります。

 

 

ポイント

脳→反対側の上下肢(片麻痺)

脊髄→損傷領域以下の両側上下肢、体幹

末梢神経→支配神経の部位に局所的な麻痺

 

 

今回は脳卒中で起きる運動麻痺の話がメインになります。

 

運動麻痺は随意的な運動が障害されるというところがポイントです!

 

 

運動麻痺になりました!心臓の筋肉が収縮出来なくなりました!

 

なんてことは起きませんよね(笑)

 

運動麻痺で起きるのは骨格筋の障害です。内蔵をつくっている平滑筋には障害は起きません。

 

 

運動麻痺の治療

 

運動麻痺が重度な場合、筋肉が弛緩して全く筋肉が収縮できなくなります。

 

 

重度の運動麻痺でなくても、

 

肘を曲げようとしたら肩も力が入っちゃう

 

といった共同運動が生じることは少なくありません。

 

共同運動が起きてしまうと以下のようなデメリットが考えられます。

 

ポイント

動作の効率が悪くなってしまうので疲れやすい

1.2つしか運動パターンを持っていないので環境が変わると介助が必要になってしまう

 

 

運動麻痺はFugl Meyer Assessment(FMA)によって評価されることが多いです。

 

運動麻痺は随意運動が障害されるというところが治療のポイントです。

 

随意運動に障害が起きるので随意運動がそのまま治療に繋がります

 

 

なかなか、他動運動やストレッチでは運動麻痺の治療には繋がりにくいのです。

 

収縮できない筋肉に筋収縮を入れる

共同運動が分離できるように筋収縮を入れること

 

 

これらを随意運動で促すことが運動麻痺の治療となります。

 

 

皮質脊髄路ってなに?

 

運動をしようと思ったとき、最初に筋肉が急に収縮し始めるわけではありません。

 

「足を組みたい!」と思ったら足を組むための指令が 脳→脊髄→末梢神経→筋肉へ送られて身体を動かすことが出来ます。

 

どこで損傷が起きても運動麻痺が生じますが病名は変わります。

 

脳→皮質脊髄路損傷
脊髄→脊髄損傷
末梢神経→〇〇神経障害、〇〇症候群

 

 

末梢神経障害の〇〇はどこの神経が障害されるかで変わります。

 

腓骨神経障害、手根管症候群といった感じですね。

 

 

脳が原因の運動麻痺は皮質脊髄路の損傷で起きます

 

皮質脊髄路とは大脳内の筋肉を収縮させるための経路のことです。

 

ポイント

一次運動野→放線冠→内包後脚→大脳脚(中脳腹側)→延髄交差

 

と皮質から徐々に下降します。

 

 

損傷部位で違いはあるの?

 

皮質脊髄路は皮質から延髄交差までのどこを損傷しても運動麻痺が起きてしまいます。

 

 

これはAmazonで買い物をしたときと同じです!

 

ひよこ🐣がAmazonでみかん🍊を買ったとしましょう。

 

ポイント

ひよこ🐣が注文を間違ってしまう→みかん🍊はひよこ🐣に届きません。

みかん農家さんが大不作で出荷ができない→みかん🍊はひよこ🐣に届きません。

Amazonで出荷ミスが起きてしまう→みかん🍊はひよこ🐣に届きません。

宅配の方がひよこ🐣の家を間違ってしまう→みかん🍊はひよこ🐣に届きません。

 

みかん🍊を注文するところからひよこ🐣の家に届くまで、どこでエラーが起きてもみかん🍊が届かなくなってしまいます。

 

 

 皮質脊髄路も同様にどこで損傷が起きても随意運動に障害が起きる運動麻痺が生じます。

 

ですが、損傷する場所によって重症度は違いが出やすいです。

 

 

皮質脊髄路の重症度の違い

 

一次運動野のホムンクルスはご存知でしょうか?

 

一次運動野内で四肢・顔・体幹を支配している領域が違います。

 

上部には下肢・体幹、側面には手・顔を支配している領域があります。

 

 

 

一次運動野は下の図の赤い範囲に広がっています。

 

 

 

 

放線冠レベルでは上の図の赤い狭い範囲に皮質脊髄路が収まっています。

 

 

 

 

皮質脊髄路は下降するとき、神経線維が狭い範囲に収束されます。

 

 

このレベルでも前方が上肢、後方が下肢を支配している繊維といった違いはあります。

 

一次運動野と放線冠レベルの皮質脊髄路で同じ大きさの脳梗塞が発症したとき、どちらの方が運動麻痺は重症になってしまうでしょうか?

 

 

例えるなら、お風呂のシャワーが詰まったとき

1.シャワーヘッドの一部が詰まる
2.シャワーのホース内で詰まる

 

1と2では同じ大きさの詰まりが起きても、狭い場所で詰まりが起きる2の方がお湯が出にくそうですよね?

 

皮質脊髄路も同様の認識でいいと思います。

 

一次運動野より放線冠レベルで障害が起きた方が重症になりそうですよね。

 

一次運動野の障害では上肢や下肢の一部に限局した運動麻痺に留まるかもしれませんが、放線冠レベルで皮質脊髄路が損傷された場合は上下肢・顔・体幹も一網打尽にされかねません。

 

 

 

脳幹の橋では皮質脊髄路が腹側を通りますが、皮質脊髄路は放線冠レベルより広がって下降するので小さい梗塞では、重度の運動麻痺は出現しにくいです。

 

 

 

このように、皮質脊髄路内でも損傷される場所によって症状の重症度が変化しやすいです。

 

 

まとめ

 

まとめです!

 

運動麻痺とは脳や脊髄、末梢神経が障害されることで随意的に筋肉を動かしにくくなることです。

 

運動麻痺は随意運動が治療となります。

 

 

運動をしようと思ったとき、最初に筋肉が急に収縮し始めるわけではありません。

 

身体を動かすための指令が”脳→脊髄→末梢神経→筋肉”と送られて筋肉が収縮します。

 

皮質脊髄路とは筋肉を収縮させるための大脳内の経路のことです。

 

一次運動野→放線冠→内包後脚→大脳脚(中脳腹側)→延髄交差

 

と皮質から徐々に下降します。

 

 

皮質脊髄路は皮質から延髄交差までのどこを損傷しても運動麻痺が起きてしまいます。

 

皮質脊髄路は一次運動野から下降する際に狭い範囲に収束します。

 

収束した場所に損傷が生じると重度の運動麻痺が出現しやすいです。

 

 

いかがだったでしょうか?

 

今回は運動麻痺ってなに?皮質脊髄路ってどこを通るの?【新人療法士必見】についてまとめさせていただきました。

 

この記事が皆様の臨床、実習の一助になると幸いです。 読んでくれてありがとうございました!

 

 

 

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  • この記事を書いた人

hiyoko@pt2

現役の理学療法士です ポンコツ理学療法士が1人前になるために勉強したことを発信します ◉分かりにくい脳血管疾患のあれこれ ◉転職・勉強会のすすめ 「教科書には書いていない嚙み砕いた知識」を発信します

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